グッズ-モノチ＆クロバ-LINEスタンプ

……というわけで、単に宣伝だけして終わるのも味気ないので、ここからは僕が今回や過去のLINEスタンプ制作を通じて得た経験をもとに、裏話的な感じで感想を書き綴ります。
スタンプ制作に興味を持ってるけどやったことのない人や、別に興味ないけど何となく気になった方は読んでみて下さい（ちょっと長いです）

【↓以下、LINEスタンプの非情な現実↓】

１，まず最もスタンダードな40個入りのスタンプの制作には、多少制作に慣れてる人でも1～2週間は時間がかかるでしょう。日給1万と考えた場合、7～14万円の仕事量です。これが制作コストです。

２，頑張って作ったスタンプもLINEの厳しい審査基準を通過できるまで何度でもリジェクトされ、修正作業が発生します。小さい子も見るので仕方ありませんがマジで厳しいです。修正に手間取れば当然コストは上積みされます。

３，ようやく完成して公開した渾身のスタンプも、競合相手は無限にいる神クリエイター達＆人気作品を手掛ける企業達が生産する無慈悲な大量＆高品質スタンプの嵐。まず自分のなど埋もれますし、勝てません。相当な有名人でもない限り10個も売れれば万々歳です。

４，そしてスタンプの売り上げは、手数料と合わせて65％がLINE運営に持っていかれます。120円なら78円持っていかれます……手元に残るのは42円……御無体なっ！

５，さらにそこから銀行への振込手数料やら、稼ぎによっては税金やらをもろもろ差し引くことになるので、120円スタンプ1個当たりの利益は大体20～30円くらいまで減ります。もはや駄菓子レベル。

６，おまけに作者自身も自分のスタンプを自分で買わないといけません。（作者なのに！ひどい！）

7，仮にかけたコストが14万円で単価の純利益が20円だとすれば、最低でも7000個以上は売れないと”儲かった”とは言えないのです。無理ゲーすぎる……

とまぁこんな感じで……


――――これが現実！夢も希望もなかろう！フハハハハ！



……でもね、僕はそれを知りつつも、モノチのLINEスタンプを作ることにしました。
散々言った後ですが、実は悪いことばかりでもないんです。

なにせほら、”あの”『LINE』で使えるんですよ。
日本人なら誰でも使ってる”あの”『LINE』で。

僕も自分のスタンプを使って楽しめますし、他の誰かもスタンプを使って楽しんでくれるかもしれません。
そして、誰とも分からない人の目に留まり”知って”もらえるかもしれない。
それがきっかけで”好き”になってもらえるかもしれない。
LINEスタンプを通して、”世界に広がって”いくかもしれない。

そう、モノチが世界に広がるチャンスがあるんです！


――――ロマン、ありますよね。


なにより、「モノチが大好きで、モノチのスタンプが欲しい」と言って下さる方がいました。
そんな風に思って貰えたこと、それを伝えてくれたこと、その行為と好意には金勘定などとは全く別次元の価値があると思います。
モノチのLINEスタンプがその方や他の人を幸せにできる確率が存在するのであれば、僕の中での収支はプラスになるのです。


――それゆえに、僕は今回のLINEスタンプを作ることにしました。


まとめると、LINEスタンプは”お金稼ぎ”として考えると全くおすすめしません。
……が、”モノづくりの経験の一つ”として考えると、一回はやっておいても全然損はないと思います。
自分の丹精込めて作ったスタンプがLINE上で使えるということは、他では得難い体験になるでしょう。
それを友達や他の人が使ってくれたりしたら、感動すること間違いなしです。

創作の素晴らしさは、『楽しみ、楽しませる』ことにあると僕は考えています。
こんなことを長々と書いている理由はひとえに、伝えたかったからです。

LINEスタンプを作るということが、どういうことなのかを僕目線で皆様に伝えたい。
腐るほど世に溢れた安価なスタンプの一つ一つに、実は大きな努力や苦悩が潜んでいることを皆様に知って欲しい。

決して”安易な金儲け”などではありません。
モノ作りはどれも手間や時間がかかり、大変で苦しいものです。
それでも作るのは楽しくて、誰かに楽しんでもらえるのが嬉しいのです。

そんな、”つくる人たち”への敬意が無くならないように、”つくる人たち”が溢れて世の中が今よりも楽しく元気になるように、微力ながら僕はモノチと共に活動をしていきたいと思っています。

――――元気と創造性を世界に。

これが、僕がモノチのスタンプに込めた思いです。
一緒に、世界を元気にしてみませんか？
モノチは、あなたに手に取ってもらえるのを待っています。
そしていつの日か、あなたもオリジナルのスタンプを作ってみて下さい。

「みなのしゅー！一緒に世界征服だっち！」